クリーンルームケーブル

半導体、エレクトロニクス、製薬、食品・飲料などの製造セグメントでは、クリーンルーム内で使用する機械・設備・コンポーネントやケーブル、消耗品においても、そのエリア内全体的な洗浄度(クリーン度)に影響を与える可能性があります。エリア内で使用するすべてにその適応性や安全性が高い品質基準で求められています。ここでは、LAPPのクリーンルームに好適な製品を紹介しています。

[目次]
１．クリーンルームアプリケーション
２．クリーンルーム洗浄度(ISO 14644-1)
３．クリーンルーム用ケーブルスペック
４．LAPPのクリーンルームケーブル

クリーンルームアプリケーション

クリーンルームとは、気中に浮遊する微粒子などを段階分けされた洗浄度(クリーン度)で環境整備され、さらに、温度や湿度も管理しています。産業用部品などを製造するにあたり、この微粒子などが悪さをし、製品性能に影響を及ぼさないように一定の環境を構築し、クリーンに保っている現場です。各アプリケーションによって、求める洗浄度(クリーン度)も様々です。

産業界での主なアプリケーション

半導体製造
電子部品製造
精密機器製造
製薬
医療機器製造
食品・飲料
パネルディスプレイ生産
光学機器製造
太陽光発電製造

クリーンルーム洗浄度（ISO14664-1）

クリーンルームの洗浄度は、ISO 14644-1規格に基づいて、1m3あたりに存在する微粒子の最大数に応じて、様々な微粒子サイズによって以下の通り、異なるクラスに分類できます。

ISO14664-1	上限微粒子数/m3
Class	対象微粒子径
Class	≧0.1μm	≧0.2μm	≧0.3μm	≧0.5μm	≧1μm	≧5μm
1	10	2
2	100	24	10	4
3	1,000	237	102	35	8
4	10,000	2,370	1,020	352	83
5	100,000	23,700	10,200	3,520	832	29
6	1,000,000	237,000	102,000	35,200	8,320	293
7				352,000	83,200	2,930
8				3,520,000	832,000	29,300
9				35,200,000	8,320,000	293,000

様々なクリーンルームに要求される洗浄度(クリーン度)に応じて、そこで使用される製品においても粒子放出基準を順守する必要があります。

クリーンルーム用ケーブルスペック

クリーンルームで使用されるケーブルは、いくつかの要件を満たす必要があります。

ケーブルの材質は、ユーザーにとって関心事の一つであり、ISO　Classのクリーンルームで行われる1m2あたりのパーティクルカウント(微粒子測定)の定期テストにおいて、準拠満たす必要があります。

このようなテストは、ISO Class5以下のクリーンルームでは6カ月ごとに、ISOクラス6以上のクリーンルームでは12カ月ごとに実施されます。さらに、環境設定の精度と効率に影響を与えないように、限られたスペース内で引き起こされる機器同士の電磁干渉（EMI）も抑制する必要があります。よって、ケーブルでは以下のような要件が必要になります。

LAPPのクリーンルームケーブル

LAPP の ÖLFLEX® クリーンルームケーブルは、可動用です。

低電圧(50VAC~1000VAC)アプリケーションを対象としており、Fraunhofer Institute for Manufacturing Engineering and Automation IPAによるテストを受けて、クリーンルームに必要な要件を満たしています。また、通常の難燃性(IEC60332-1-2)に加え、ハロゲンフリーコンパウンドを採用した製品もあり、火災の伝播を確実に制御できるようにする難燃性も備わっています。